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第 6 号 ( 目 次 )

point今月のちょっといい話 - 味を感じるメカニズム -
point編集後記
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藤尾氏

中小企業診断士 藤尾 政明

通常、我々は何かを食べたり、飲んだりする時、その味を感じるのは舌であると思っている場合が多い。
確かに、味を感じる機能すなわち味覚は舌にある。しかし本当に舌だけで味わっているかと言えば
実はそうではない。舌も単なる味という情報を脳へ伝達する器官であり、「見た目」である目からの
情報(視覚)や口中での舌触り、歯ごたえ(触覚)など五感から様々な情報が脳にもたらされ、
下図に示すように、脳が総合的に味を判断していると考えられる。



  味を判断する上で嗅覚からの情報は非常に重要である。よく「風邪を引いて鼻が詰まっているので、
味がわからない」というようなことを耳にする。これは、嗅覚からの情報がなく、味覚のみからの情報だけでは脳が味を判断することに躊躇している結果であるといえる。

  また、「料理は見た目も大切である」と言われ、「味付け」だけではなく、「盛りつけ」、さらに「器」も重要である。
これは、味覚からの情報だけではなく、視覚からの情報も、味を判断する上で非常に重要であるということである。
さらに、視覚の重要性は、見た目が美しいというだけではなく、「見えている」ということ、すなわち視覚で捉えることが
できているということが重要である。

  目の見えない人の口に料理を運ぶとき、例えば、「これはマグロの刺身ですよ」、「これはエビの天ぷらですよ」
と言って運ぶのと、何も言わずに口に持っていくのとでは、その人が感じる味に大きな違いがある。
何も言わずに料理を口に持っていった場合、極言すれば、「料理が美味しいのか、美味しくないのか、
よくわからない」といった事態に陥る可能性すらある。 

  料理が視覚で捉えられていない場合、その人は「舌触り」や「歯ごたえ」で、
今何を食べているのかを判断しなければならない。
言い換えれば、脳は舌触りや歯ごたえなどの触覚からの情報を最重要視し、
食べているモノが何なのかを判断するのに大きなエネルギーを割き、
味覚からの情報を十分に分析できないのである。 

  もう一つは、「舌触り」、「歯ごたえ」などの触覚からもたらされる情報である。
「歯ごたえも味のうち」ということである。
  例えば、餅にしてもうどんにしても本来の「歯ごたえ」、「舌触り」はこうであるという観念があり、
餅がダラリとしていたり、うどんが少し延びていたりして、本来の舌触り、歯ごたえと違っていれば、
我々は美味しくないと判断する。これは触覚からもたらされる情報にマイナス要因があれば、
味を判断する上で、そのマイナス要因が非常に大きなウエイトを占めるということである。

  最後に、聴覚からの情報である。この場合、厳密に言えば聴覚とは言えないかもしれないが、
「耳にした情報」ということである。これは味の判断には直接関係がないように思えるが、
時には五感の他の感覚よりはるかに大きな影響を及ぼすことがある。

  例えば、希少性があり、プレミアがついた有名な日本酒を飲んだとき、
大多数の人はこれを「美味しい」と感じる。正確に言えば、「美味しい」と判断する。
  それは、飲む以前に口コミ情報等でその酒に対しての観念が形成されており、実際に飲んだ時には、
味覚からの情報を十分に分析することなく、「美味しい」と判断を下してしまうのである。

  例えば日本酒をとっても、その嗜好は人それぞれで、本来は味の判断の尺度も人によって異なるはずである。
それにもかかわらず、その個々人が長年培ってきた尺度さえも口コミ情報等によってもたらされた観念が
支配してしまうことがあるのである。


  私は、酒販店を経営しており、きき酒師、ソムリエでもある関係上、酒やワインのティスティングの会を
よくおこなってきた。そのティスティングの会に於いて、前もって酒の銘柄名を表記しておこなうのと、
いわゆるブラインドティスティングといって酒の銘柄名を表記せずにおこなうのとでは、
ティスティングをおこなった人達の酒に対する評価に大きな違いが出ることがよくある。
  例えば日本酒のティスティングをおこなう時、その中に雑誌等によく載っている、希少性の高い有名銘柄が
混じっている場合、銘柄名を表記した上で、ティスティングをおこなうと、ほとんどの人がその有名銘柄に
高い評価を与える。そして、ほとんどの人がその有名銘柄が他の酒と歴然と個性が異なるのを認識し、
言葉でも表現する。

「他の酒とは全然違う!」「この酒を飲むともう他の酒は飲めないね!」というふうにである。

  これは日本酒だけに限らず、焼酎のティスティングをおこなった時も同じである。
  ところが、同じ日にその後、いわゆるブラインドティスティングといって銘柄名を表記せずに、それぞれの酒を
ティスティングすると評価は全く違ったものになる場合がよくある。
それぞれの人のその有名銘柄に対する評価はまちまちで、有名銘柄以外の酒に高い評価を与えることもよくある。
不思議なことに「他の酒とは全然違う!」「この酒を飲むと他の酒は飲めないね!」といった評価を
与えていたにもかかわらず、ティスティングした酒の中から、その有名銘柄を当てることは、ほとんどの人ができない。

  これは、酒の雑誌等からの情報、これは本人がその雑誌を見ている場合もあるが、見ていなくても、
見た人からの口コミ情報で、「手に入らない」「プレミアがついている」などといったことを聞いており、
それによって飲む前から、その有名銘柄の酒に対しての一定の観念が出来あがっているからである。
そのため、味の判断は主にその観念に基づいておこない、味覚や嗅覚からの情報は、
その観念を確認する程度のためのもので、あまり重要視していないのである。

  この場合、雑誌等を見てその酒に対する観念が出来あがっているので、
視覚からの情報と言えないこともないが、やはり雑誌等を見た人より、その口コミ情報で知識を得た人が
圧倒的に多いので、いわば耳(聴覚)から入った情報が脳での味の判断に大きな影響を与えていると言えるのである。

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今月も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
夏です!
働きだしてからは、夏休みは9月に、
独立してからは、夏休みらしきものはなくなり、
この10数年間、
夏といえば。。。暑い、クーラー、ぐらいしか連想できませんでした。
今年はせめて仕事の帰りに遠回りして海岸ドライブしたいなと
思っています。

でも神戸って車混むんですよね。
・Mt.摩耶 星と光の祭典
・みなと神戸花火大会
夏らしいイベントには車で行くことができません。
小さなお子さんやお年寄りは、この暑い中、公共交通機関を利用するのは
大変だなって思います。
そうすると、やっぱお出かけは、駐車場完備の
大型ショッピングセンターってことになっちゃうのでしょうかね。

(まねじめんとサプリ編集長 うだ)

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